金属アレルギーについて②
2024.04.10
【金属アレルギーについて】を
前回に引き続きご紹介いたします。
1つ前の記事では
01.金属アレルギーとは
02.金属アレルギーになりやすい人の特徴
03.対策はある?
について書いてありますので、
そちらをまだの方は金属アレルギーについて①から読んでみてください。
目次
金属アレルギーになりやすい素材
結婚指輪や婚約指輪、ジュエリーとして使用される金属においてアレルギー反応が出やすいものとして、
特に注意すべきなのは「ニッケル」「パラジウム」「銅」の3つです。
①ニッケル
「ニッケル」は、最も有名なアレルゲンです。身近な製品や硬貨などに多用されている金属です。
お店によっては、ゴールドに合金としてホワイトゴールドなどに使われることもあります。
ニッケルはジュエリーだけではなく、ステンレス製の調理器具やめがねの金属部分などにも高い比率で用いられています。
※海外のジュエリーには使用されていますが、現在日本のジュエリーに関してほとんどニッケルは使用されることはありません。
②パラジウム
結婚指輪で特に気をつけるのは、「パラジウム」です。「パラジウム」は、大半のプラチナやゴールドの結婚指輪に使われています。
また、ニッケルとパラジウムは似た性質を持つため、ニッケルに反応する方はパラジウムにもアレルギーが出ると言われています。
③銅
「銅」はニッケルやパラジウムほど多くはないけれど、人によっては金属アレルギーを起こす金属です。
ゴールド色にも含まれていますので選ぶ際は注意が必要です。
プラチナやゴールドなら絶対安心?
実はどの素材においても100%金属アレルギーが出ないとは断言できないのです。
確かに金属がアレルギーを引き起こしにくいと言われているもので、プラチナ、ゴールド、ステンレス、ジルコニウム、シルバーなどがあげられます。
しかし、プラチナやゴールドなどの素材の多くは単体で加工されることはなく、
強度を高めたり加工をしやすくしたりするために、別の金属を混ぜること(割金)がほとんどです。
▶プラチナ
プラチナの純度は1000分率で表記します。【Pt999】とは純プラチナということ。
(本当に純度100%のプラチナというものは存在しないため、Pt1000ではなくPt999と表記が統一になりました。)
ジュエリーに関してよく【Pt950】や【Pt900】、【Pt850】といった表示がされますが、これはプラチナの割合を示しており、
例えばPt950はプラチナが95%であること、残り5%が他の金属=割金という意味を表しています。
そのプラチナに使われる割金に主に先程あげた(パラジウム ルテニウム)があげられるのです。
*ringramの彫金コースはルテニウムのみ使用
▶ゴールド
金の純度は24分率で表示されます。【K24】は純金ということ。
【K18】とは24分の18で、純度75%ということ。
つまり金が75%で、残り25%は割金であることを意味しています。
【K14】で58%、【K10】で41.7%の金が含まれていて、それ以外は銀や銅などの割金になります。
また銅を多く混ぜて赤みを増したものをピンクゴールドと呼び、ホワイトゴールドの場合は銀、パラジウムの割合を多くします。
最近人気の出ている、シャンパンゴールド、グリーンゴールド、ブラウンゴールドなどといった色合いなどは銀と銅の割合を変え色見を出しています。
▶シルバー(銀)
シルバー(銀)は金属アレルギーになりやすいという認識が広まっていますが、
実は銀自体はプラチナやゴールドと同じレベルでアレルギーになりにくい素材なのです。
しかしシルバーアクセサリーも硬さや酸化を防ぐために他の金属が混じっていることが一般的です。
シルバーも1000分率で表記し、よく聞くSV925は銀92.5%で残りがその他割金となります。
その配合金属のニッケルや銅などによって金属アレルギーの症例が多くなってしまっているのが現状です。
▶ステンレス
ステンレスは強度もあり変質・変色しにくい、錆びにくく、耐食性に優れているため溶出しにくく、金属アレルギーにおすすめと言われています。
※ステンレスは鉄を主成分にしたクロムと二ッケルの合金になります。
こちらも金属アレルギーでニッケルに反応が出ている場合は、注意が必要になります。
中でもringramで取り扱っている「サージカルステンレス」という特殊なステンレスは硬度が高くアレルギー性が低いため、
メスやハサミなどの医療用の器具にも使われています。「316L」と呼ばれることもあります。
非常に硬い金属なので、傷が付きにくく質感が長持ちすることが特長です。
最近では加工技術の向上から、アクセサリーやジュエリーに使用されることも多くなってきています。
※デザイン画コース(セミMG)のみ対応可能
配合金属と配合率は会社によって違いがありますので、不安な方は金属アレルギー検査をし
その結果を踏まえた上で聞いてみることが大切です。
ringramの取り扱い金属
ringramではシルバー、プラチナ、ゴールド、ステンレス、の他に
TLP P950(Timeless Platinumの略)、TLG K18(Timeless Goldの略)があります。
TLP(タイムレスプラチナ)は通常のプラチナと比較すると約5倍の硬さがあるんです。
硬度が圧倒的に強いとされている鍛造リングと比較しても約3倍硬いことが実証されています。
そのため、変形や傷、小傷さえも入りにくく、磨き直しなどのメンテナンスも圧倒的に少なく安心して着用出来るのです!
そして鍛造製法だとサイズ直しが出来ないことが多い中、タイムレスプラチナはサイズ直しも可能なのも嬉しいポイントですね。
タイムレスプラチナのアレルギーに関しては、パラジウムが入っていない為
通常のプラチナよりアレルギー反応が出にくいとされてます。
※現在デザイン画コースのみ対応可能
検査を受ける
安全な素材が分かれば指輪を安心して楽しんで選ぶことができます。
金属アレルギーかもと不安な方は、パッチテストなどの検査を受け原因金属を特定することは
手段の1つですので検査期間でしっかりと診てもらうのをおすすめします。
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